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私が演じたイェジはまだまだ美人初心者。峰不二子のようには決して振る舞えない(笑)あくまでも頑張って背伸びしていることを意識しました。通常太っている人を演じる時は、低めに声を作ることが多いのですが、今回は音響監督から、「口に綿を入れましょうか」と提案をいただき、人生で初めて(笑)チャレンジしました。
ホラーは苦手なジャンルなのですが、実際に見てみると、想像よりポップな印象で、すごく清潔感が立つ作品でした。Made in Japanとはまた違う雰囲気をまとっています。ラストは、日本だとそこまでやらないと思うほどの衝撃の展開。もう1歩も2歩も転がり落ちていくんだというのは、韓国ならではともいえるかもしれません。
サスペンスやホラーはとても好きなジャンルで、物語も面白そうだったので、オファーをいただいた時に「ぜひ!」と返答させていただきました。実際、とても楽しかったです。最初に真実のジフンを構築し、そこにもう一枚被せるような、演技の上に演技をレイヤードするようなイメージで演じました。原音のセリフ音声を踏まえつつ、日本語版の台本に書かれているセリフをきちんと読み解き、その時々の表面的、内面的な感情をきちんと表現できるよう努めたつもりです。
現代社会の歪みをベースにしたダークファンタジーとも言うべきこの物語の結末には、自分も「えぇーっ!?」と驚愕しました。後世に語り継がれるレベルではないかと思います。ぜひ御覧いただきたいです。
私が演じたミリは、芸能界に来る前は本当に普通の子だったのに、もてはやされるうちに心がすさんでしまい、結果として気性の激しいタレントになってしまった人だと自分なりにイメージを膨らませていきました。
テーマは美しさですが、ここまで外見至上主義を描いた作品はないと思います。出てくる人皆、美を追い求める以外の感情がすごく欠損していて、思いやりや優しさを失ってしまう。その代償として美を手に入れたとしても、そこに意義はあるのだろうかと?と容赦なく我々につきつけます。それが今の韓国のパワーなんだなと思います。
見る人によってとらえ方が変わってくる役柄です。彼が一体どこまでを知って行動しているのか?僕自身も台本を読んでいて様々な可能性が残されていると思い、どこに軸をおいて演じていくべきか、難しさと面白さがありました。ある仮説を元に演じたのですが、いろんな想像ができますね。
作品の発想が非常に面白く、且つ物語的にも怖くドキドキするエンタメ作品で、演じるのを楽しみにしていました。美しさだけが本当の幸せではないというメッセージ性の強い作品だと思います。安易に美を手に入れられる怖さや、本質を見極めることの大切さについて考えさせられ、さらに、欲しいものを手に入れてしまうと、さらなる欲がでてしまう人間の恐ろしさを描いているのも、この作品の魅力です。
Dubbing Staff
演出
松岡裕紀
翻訳
小西朋子
台本
いずみつかさ
録音/調整
門倉 徹(スタジオ・エコー)
下總 裕(TOHOスタジオ)
スタジオ
スタジオ・エコー
TOHOスタジオ
吹替制作
村井亨子(スタジオ・エコー)
木田早香(スタジオ・エコー)
DCPマスタリング
アウラ
原作情報
原作:『奇々怪々』内「整形水」
作者名:Osd
あなたの身の回りでも起こりうる奇妙で不思議な物語。背筋がゾットする話や、
心霊現象など、いろんなミステリーが集まったオムニバス形式のスリラーマンガ。
「LINE マンガ」配信中。
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